こんにちわ、あらもだです
本記事は、 世界遺産のセゴビアのアルカサル(Alcázar de Segovia)の観光を考えている人に向けて、30枚以上の写真で詳細に紹介、解説します
- アルカサル観光の見どころ
- アルカサル観光の所要時間
- アルカサル観光のおすすめチケット
- アルカサルをより楽しむためのトリビア
- アルカサルの営業情報
記事を書いたのはこんな人です
- 旅行好き(国内46都道府県を制覇、残りは沖縄)
- 旅行計画好き(サイコロの旅18切符ver.も複数回実施)
- 海外一人旅好き(タイ、カンボジア、イタリア、トルコ、韓国、スペイン、フランスを一人旅で訪問済)
- 写真好き(主にCANON 6D、F4 16-40mmで撮影)
Table of Contents
セゴビアのアルカサルの観光案内
概要
セゴビアのアルカサルはスペインで最も美しい王城と言われており、歴代のカスティーリャ王が好んで住んだ住居の一つです
セゴビアのアルカサルはウォルトディズニーにシンデレラまたは白雪姫のお城の造形に影響を与えたと言われています(諸説あり)
オーソン・ウェルズは「真夜中のチャイム」でそれを使用し、ウォルト・ディズニーは、その細身でエレガントな輪郭によってシンデレラの城にインスピレーションを与えたと言われています。
アルカサル公式HP
おとぎ話に出てきそうな雰囲気で見とれちゃうよ!
紹介動画
アルカサル公式HPで解説動画を公開しているので紹介します
歴史や見どころが解説されていて映像がとてもきれいだよ
(自動翻訳の設定で日本語字幕で見るのがおススメ)
アルカサル入場まで
アルカサルまでの道中
セゴビアは色んな所に行先掲示板があるため、アルカサルまで地図を見なくても大丈夫でした
なお、アルカサルだけカタカナ表示で紹介されてました
- スペイン語:母国語だから表示があるのはわかる(ラテン語圏も充足する)
- 英 語 :世界共通語だから表示があるのはわかる
- 漢 字 :漢字文化圏(中国、台湾、ベトナム等)の人口が多いから表示があるのもわかる
- カタカナ :日本人しか使わないのに何でですかねぇ…
セゴビアは日本観光客が多いのかな
アルカサル庭園
セゴビアのアルカサルの前にあるアルカサル庭園では門が出迎えてくれます
「REINANDO FERDINAND Ⅶ AÑO DE 1817」
日本語だと「1817年のフェルディナンド7世の治世」のように訳されます
歴史上の時系列から、対外的にフェルディナンド7世の復位が認められたことから記念碑として建てたのでは?と推測しました
- 1808年 フェルディナンド7世(第一治世)(ナポレオンに打倒される)
- 1813年-1833年 フェルディナンド7世(第二治世)
- 1815年 ウィーン議定書「フェルナンド7世が復位してスペイン・ブルボン朝が復活」
- 1817年 セゴビアのアルカサルの門の記念碑
フェルディナンド7世の評判は無能で独裁的で近視眼的だったんだって
アルカサル入口
セゴビアのアルカサル(Alcázar de Segovia)の入り口です
アルカサル(Alcázar)はスペイン語で城の意味で、アラビア語の宮殿もしくは砦を意味するal qasrに由来します
なお、「城」の呼び方は各言語では以下の通りです
- スペイン語:カスティーリョ(castillo)
- アラビア語:カスル(al qasr) ※alは定冠詞で英語のtheに相当
- 英 語 :キャッスル(castle)
- ラテン語 :カストラム(castrum) ※単数形
発音が似ているからどれもラテン語由来なのかな
入口付近にあった紋章のシンボルについて解説します
カスティーリャ王国=レオン王国の出身のイザベル1世とアラゴン王国=シチリア王国出身のフェルナンド2世が王位を継承したことにより、カスティーリャ=アラゴン連合王国、すなわちスペイン王国(イスパニア王国)が誕生しました
写真の紋章は4つの王国のシンボルから構成されています
- カスティーリャ王国:3本の塔を持つ城(カスティーリャはスペインで城の意味)
- レオン王国:金の冠をかぶったライオン
- アラゴン王国:赤黄の縞模様
- シチリア王国:ワシ2羽
- 1474年 イザベル1世とフェルナンド2世が結婚
- 1479年 イザベル1世とフェルナンド2世が王位を継承したことにより、カスティーリャ=アラゴン連合王国が誕生(スペイン王国、イスパニア王国が誕生)
スペインの国章も歴代国章のシンボルとスペインに関係するシンボルでできてるよ
アルカサル入場
記事内の番号(①~⑪)は公式HPで紹介されている順番です
公式HP(スペイン語)の上部のFolletos(パンフレット)から「日本語」のパンフレットがダウンロードできます
事前に見どころをチェック!
武器の広場
アルカサルに入場して最初のスペースが中庭の武器の広間(Patio de Armas)です
武器の広間という名前に反して、彫像と噴水しかありませんでした
セゴビアは水道橋を建造するぐらい水が不足しているハズですが、王宮ともなると噴水がありました
なお、セゴビアのアルカサルまで水を運ぶために作られたローマ水道橋も合わせて観光するのがおススメです
噴水を見たら権力・富の象徴(貴重な水をたくさん使えるから)と思うようになったよ
【写真・図解20枚以上で徹底解説!】世界遺産 セゴビアのローマ水道橋(Acueducto de Segovia)の見どころ紹介
①旧王宮の間
アルカサルの内部に入って最初の部屋が旧王宮の間(Sala del Palacio Viejo)です
騎士も馬も甲冑で重量装備をしています
騎士が持っている円錐状の武器はスピア(槍)でしょうか
(安全のためか先端が丸くなってます)
全身の甲冑で装甲が分厚くなったので、矢のように貫通を狙う武器よりも物理的な打撃の方が有効になったのでしょう
なお、戦争で銃が使用されるようになってからは重量装備(フルプレート)は廃れ始めました
- チェーンメイル:ギリシャ・ローマ時代(紀元前400年)~十字軍時代(1250年頃)
- フルプレート :十字軍時代(1250年頃)~銃の時代(1600年頃)
フルプレートはだいぶ重そうだね(夏は暑そう)
②暖炉の間
暖炉の間(Sala de la Chimenea)には16世紀の調度品が展示されています
タペストリーの横の肖像画の首周りのレースが16世紀感があります
水色のアラベスク模様の装飾がありますが、他の部屋に比べるとだいぶシンプルです
時間がなかったのでサクサク進んじゃった。。
③玉座の間
セゴビアのアルカサルの最大の見どころが玉座の間(Sala del Solio)
「TANTO MONTA(両者が同じである)」
イザベラ・フェルナンド両名によって行われた婚前協定で申し立てられたモットーです
玉座の間に椅子が二つあるのはカトリック両王が同格なことを表しています
- 1474年 イザベル1世とフェルナンド2世が結婚
- 1492年 イザベル・フェルナンドによりグラナダ攻略(レコンキスタ完成) ※ナスル朝グラナダ王国滅亡
- 1496年 ローマ教皇アレクサンデル6世より、イザベル・フェルナンドは「カトリック両国王」の称号を受ける
スペインの配色(赤・黄)はかっこいいですね
④ガレー船の間
天井が逆さまになったガレー船のようであることからガレー船の間(Sala de la Galera)と呼ばれています
キンキラキンの豪華な天井に目が行きます
15世紀に増築されたガレー船の間ですが、ガレー船は当時まだバリバリ現役の時代でした
キンキラキンキンキンだね
- ガレー船 :人力でオールを漕いで進む軍艦
- ガレオン船:3本または4本マストの大型帆船
ガレー船は動力は人力の船で、ギリシャ・ローマ時代から19世紀初頭まで使われていました
似たような名前のガレオン船は動力は風力の船で、16~19世紀に用いられた大型帆船です
ガレオン船は大航海時代のイメージだね
⑤松かさの間
ガレー船の間を抜けた小さな部屋が松かさの間(Sala de las Piñas)です
天井にある392個の松かさのような飾りが名前の由来です
ファン2世(イザベル1世のパパ)の建築の指示により松かさの間がつくられました
全部数える前に首が疲れちゃうね
⑥王の寝室
王の寝室(Cámara Regia)は天蓋付きの寝室です
部屋全体がアラベスク模様、タペストリーなどに囲まれてます
天井面は木組みで作られており、どことなく和のテイストを感じました
一晩中、絵に囲まれてたらうなされそう
⑦諸王の広間
外からの光がさしてきらびやかなのが諸王の広間(Sala de Reyes)です
アストゥリアス王国、レオン王国、カスティーリャ王国の歴代の王の彫像が天井に並べてあります
- 711年 イスラム帝国ウマイヤ王朝がイベリア半島に上陸(西ゴート王国滅亡)
- 718年 西ゴート王国の貴族ペラーヨによりアストゥリアス王国建国
- 910年 ガルシア1世が王国の首都を軍事的拠点のレオンへ遷都(以降、レオン王国)
- 1035年 ナバラ王からカスティーリャを相続した次男フェルナンド1世がカスティーリャ王を称す(以降、カスティーリャ王国)
- 1037年 カスティーリャ王国のフェルナンド1世(大王)により併合(以降、カスティーリャ王国=レオン王国)
王国の変遷はあるけど長い歴史があったんだね
⑧縄の間(写真なし)
小さな通路のような部屋が縄の間(Sala del Cordón)です
アルカサルの経路に含まれるので行ったはずなのですが、残念ながら写真がありませんでした
もしかすると、個人的にあまり印象に残らなかったのかもしれません
次にアルカサルに行く人は注意してね
⑨礼拝堂
フェリペ2世(慎重王)とアナ・デ・アウストリア(4番目の妻)の婚礼のミサが行われた礼拝堂(Capilla)です
フェリペ2世の結婚歴はこちらから↓
- 1番目:ポルトガルの王女マリア
- 2番目:イギリス女王のメアリ1世
- 3番目:フランス王アンリ2世・カトリーヌ=ド=メディシスの娘エリザベート
- 4番目:神聖ローマ皇帝マクシミリアン2世の娘アンナ
ビックリするほどの政略結婚…!
- 1556年 フェリペ2世がスペイン王に即位(弟のフェルディナンドは神聖ローマ帝国位を承継)
- 1571年 フェリペ2世 レパントの海戦でオスマン帝国に勝利(無敵艦隊アマルダの誕生)
- 1588年 フェリペ2世 アルマダの海戦でイギリスに敗北(以降、ネーデルラントの独立によりスペインの国力が急速に衰える)
フィリピンはフェリペ2世から来ているよ
世界史の名前あるあるで「フィリップ●世」「フェリペ●世」と時代をまたいで名前が出てきて混乱しますが、
どの名前もギリシャ・ラテン語の「馬を愛するもの」に由来してます
- イギリス:フィリップ(Philip)
- フランス:フィリップ(Philippe)
- スペイン:フェリペ(Felipe)
- イタリア:フィリッポ(Filippo)
- オランダ:フィリップス(Philip)
カールもチャールズもジョージもアレクサンダー等々
海外の名前は偉人から取るのが好きだよね
⑩武器の間
武器の間(Sala de Armas)にはスピア、ハルバート、楯、甲冑、砲台など沢山の武器が展示されていました
武器が好きな人にはたまらないんだろうなー
⑪王立砲兵学校博物館(写真なし)
アルカサルにある王立砲術学校(Museo del Real Colegio de Artillería)は現存の軍学校としては世界でも最古の学校です
時間も無く、スペイン語も読めないのでパスしました
ファン2世の塔
ファン2世の塔(Torre de Juan II)からは眺めのよい景色が見れました
ファン2世(イザベルパパ)の塔から眺めると、周りに高い建物がないのでセゴビア大聖堂は目立ちますね
さらに奥に見えるのはグアダマラ山脈(Sierra de Guadarama)で、グアダラマ山脈の向こうがマドリードです
グアダマラ山脈は『砂の川』を意味するアラビア語に由来しています
カテドラルの塔に登っているならファン2世の塔は登らなくてもいいかも
【50時間以上かけて調査!】世界遺産 セゴビア大聖堂(Catedral de Segovia)を詳しく紹介
中央左側にある十二角形をしたロマネスク様式の教会がベラクルス教会(Iglesia de la Vera Cruz)です
残念ながらベラクルス教会には行けませんでした
Q&A
- アルカサルってどんなとこ?(一言で)
- 歴代のカスティーリャ王が好んだ、スペインの中で最も美しい城の一つです
- アルカサルってどんな展示があるの?
- 当時の調度品、絵画、甲冑や武器の展示があります
いわゆる「目玉」は玉座の間だと思います
- アルカサルに入場して良かった?
- カスティーリャ王国=レオン王国の歴史を学べたので個人的には面白く、行っておいて良かったです
- アルカサルはおススメ?
- 中世の雰囲気やイスラム建築が好きならおススメです
アンダルシアでイスラム建築をたくさん見ているならパスも選択肢に入るかもしれません
ただ、セゴビアの3大観光地の一つなので時間があるなら行くことをおススメします
- セゴビアのアルカサルの観光時間はどれくらい?
- 自分には珍しくサクサク見たのですが、45分ぐらいかかりました(ファン2世の塔を含む)
- なんで時間がなかったの?
- 時間配分をミスりました
セゴビアに行くバスが1本乗り遅れたから、カテドラルが思ったより良かったからです
- おススメのチケットは?
- カテドラルの塔に登っていて、そこまで武器に興味がなければ塔に上らない6€チケットで十分な気がします
- 音声ガイドは借りてよかった?
- 展示の説明も少なく、音声ガイド(日本語音声あり)を借りてよかったです
追加3€と考えるより、最初から値段込々のセットで考えた方がよいです
営業情報
位置関係
セゴビアのアルカサル(①)は、バスステーション(Estation de autobuses)から徒歩15分程度です
セゴビア大聖堂(②)からは徒歩9分、ローマ水道橋(③)からは徒歩19分です
営業情報
営業時間 | (4月1日~10月31日)10:00-18:00 (11月1日~3月31日)10:00-20:00 |
営業日 | 毎日(一部例外あり、詳細は公式HP) |
チケット売り場 | アルカサルの隣の建物(カサデラキミカ ) |
チケット料金(入場、博物館、ファン2世の塔) | 9ユーロ |
チケット料金( 入場、博物館、) | 6ユーロ |
音声ガイド(日本語あり) | 3ユーロ |
支払い | カード、現金 |
備考 | 入場は制限あり(30分毎に入場) |
備考(設備) | お土産屋さん、トイレ |
フルエントリーで音声ガイドを借りたよ
(感想はQ&Aで)
参考:アルカサル公式HP(スペイン語) ※Google翻訳で日本語に翻訳するのがおすすめ
【マドリードからバスで1時間半!】世界遺産「セゴビア旧市街と水道橋」をオススメする5つの理由
白雪姫・シンデレラのお城に行こう
以上、セゴビアにあるアルカサル(Alcázar de Segovia)の雰囲気はいかがだったでしょうか
セゴビアのアルカサルはセゴビアの三大観光名所の一つなので時間があれば行っておいた方がよいです
本記事がスペイン、マドリード、セゴビア旅行に行くときの参考になれば嬉しいです
セゴビアのアルカサルは外観がとても美しいよ
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